「もう無理かも」――そんな気持ちになったあの日。 通帳のこと、生活費のこと、気持ちを無視されたやりとりに、心がすり減っていきました。
1. 弁護士に相談しようと思った理由
夫とのLINEで「離婚しよう」という話が出た頃、夫が繰り返し言ってきたのは「まず通帳を返して」ということばかり。
別居中も、「電気代が高すぎるのはなぜ?」といった連絡が続き、私はどんどん心が疲れていきました。
夫は「自分たちだけで離婚すればいい」と考えていたようですが、提示された養育費が妥当かもわからず、それを守ってもらえるのかも不安でした。
通帳を返せば、こちらの生活費について口出しされそうな思いもあったし、そもそも事の発端は夫なのに、説明も言い訳も謝罪もなし。 そんな事務的なやりとりばかりが未来への不安を増やし、弁護士に相談しようと思いました。
夫に「弁護士に相談する」と伝えると反対されましたが、もう限界でした。
2. 弁護士さんとの出会い
弁護士さんは、娘の同級生のシンママ友達から紹介してもらった、離婚問題に詳しい30代の女性弁護士さんでした。
小学生の子どもを育てられてる先生。私の状況を丁寧に聞いてくれて、「今できること」を簡潔に説明してくれました。
しかし、どれも私は一人で出来そうになく、その場で「お願いします」と依頼することに。
その日から「もう直接のやりとりはしなくていい。これからはすべて私が入ります」と言ってもらえて、本当に肩の荷が下りました。
3. 協議離婚の進め方
正式に契約してからは、協議離婚に向けてこの先の話し合いをしていくことになりました。
まずは、夫と私がそれぞれの名義で持っている資産を洗い出すことからスタート。
家計は夫婦共同のものだと思っていたけど、法律上は「名義=その人の資産」になると知って驚きました。
資産と負債を公平に分ける「財産分与」や、貯蓄型保険の返戻金が資産になるといったことも、それぞれ初めて知ることばかりでした。
養育費や年金分割の話も、自分だけではとても調べきれなかったと思います。
養育費は希望額ではなく、双方の年収で決まると知って、想像以上に低い金額にショックを受けました。 それでも「法律で決まっているなら仕方ない」と思えました。
本当は慰謝料も求めたかったのですが、不貞の証拠がなく、夫は「ただの食事。不貞には当たらない」と主張。
弁護士さんにも「証拠がなければ裁判でも認められないだろう」と言われ、慰謝料はあきらめ、解決金として20万円を受け取ることになりました。
4. プロに任せた安心感
弁護士さんに依頼してから、離婚が成立するまでに9ヶ月かかりました。
小さなことまでも細かく気を配ってくれる弁護士さんの存在は、知識も自信もなかった私を救ってくれました。
すべてを自分でやろうとしなくても、信頼できる人に頼ればいい。 それが、心をやわらげてくれる大きな一歩になるのだと思います。
🌸 ちなみに…
私は今回、**法テラス(日本司法支援センター)**の制度は利用していません。
でも、「弁護士費用が不安…」という方には、この制度がひとつの選択肢になるかもしれません。
法テラスとは、収入などの条件を満たせば、 無料の法律相談が受けられたり、弁護士費用を立て替えてもらえる制度です。
私自身は信頼できる先生を紹介してもらえて本当に良かったと思っていますが、 「どこに相談したらいいか分からない」「お金が心配…」という方は、 一度「法テラス」で検索してみると、新しい道が見つかるかもしれません。
締め:ひとりで頑張らなくていい
当時の私は、「弁護士に頼るなんて大げさかな」とも思っていました。 でも今は、あのとき勇気を出して一歩踏み出した自分を褒めてあげたいです。
離婚という大きな出来事は、感情も手続きも複雑で、自分ひとりだけでは抱えきれないこともたくさんあります。
ひとりで頑張らなくていい。 頼ることは、弱さではなく「自分と子どもたちを守る強さ」だと、心から思います。
いま、同じように悩んでいる誰かの背中を、少しでもそっと押せたなら嬉しいです。
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